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苔会

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屋久島に春をつげるオオゴカヨウオウレン。
小さな小さな可憐な白い花は、わたしにちょっとだけ勇気をくれる。
寒い寒い屋久島の冬の森に白い花を見つけると、ふっと心が温かくなった。


先日友人に「苔会」なるものがあるときき、それはぜひ参加したい!と名乗りをあげた。
もともと屋久島移住を決めたのは屋久島の森の苔たちだったのに、
移住して2年、一度も家族で森に入っていない。

イッチも一緒に2回目となる「苔会」に参加してきた。

今回のお目当ては上の写真のオオゴカヨウオウレン。

森にはいった瞬間からキーンとした空気に包まれ、
日常のできごとやいろいろな思考から一瞬で解放される。

入ってすぐ苔会会長のIさんのひとことで、橋の入口にある白い花を皆で囲む。
さっとマイルーペを出す参加者。あ、あやしすぎる。
ま、わたしもそのひとりなのですが。
なんてきれいな花なんだろう。深い苔の森にこの小さな花を見つけるたびに心が癒された。

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わたしはこの苔のだすちょんちょんとしたサクがすき。

屋久島の森には日本にある1600種の苔のうち、なんと600種も存在するらしい。

今まで苔は好きでも、まさかルーペ片手に苔図鑑を持って森に入ることになるとは。

大きな大きな屋久杉たちの下でこれだけの小さな植物たちが、頑張って生きている。
屋久島の森は苔に守られているんだなーと実感した。

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苔の中に小さな赤い実を発見する。なんだかうれしい。
深い緑の中にひとつ小さく赤い色が存在するなんて。きれいだ。

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雪解け水がしたたりキラキラするフォーリースギバゴケ。ひとつひとつが本当にきれい。

雪まじりの森、ひとつひとつルーペで観察したり、
会長から苔話を聞いたりして、ぜんぜん先に進まない。
手はかじかんで、足もとも冷たくなっていく。でもなんだか気持ちがいい。
静かな森をほんとうにゆっくり時間をかけて進む。

途中、大きな吊り橋の上にやっと太陽の光が。あったかい。
太陽のチカラはすごい。いっきにすべてが暖まるようだった。

イッチは泣き言もいわず、長い道のりを頑張って歩いた。
途中なんどかキケンそうな場所はパパが抱えて、最後だけ「おだっこ!!」と泣いたけど、
しっかり自分の足で歩けたね。すごいや。もうじきイッチも3歳だ。男の子だなー。

前回はイッチはママのお腹の中で家族3人の森だったけど、
今回は本当に家族での森のお散歩ができた。次は太鼓岩まで行こうか。


この苔会なる存在を教えてくれたYさん、Kくん、そして連れてってくれた会長Iさん。
どうもありがとう!!とってもとっても楽しく、充実した時間を過ごせたよ。


最後に今回のベストショッット↓
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by niid-design | 2011-03-23 22:03 | 植物のこと
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